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2021.5.15

木材不足と国産材

3月頃から輸入木材不足が業界で言われており、5月には一般メディアでも言われるようになりました。

注目を浴びるのは国産材でありますが、国産材が主流になるは非常に厳しい現実があります。

日本の国土の7割近くが森林と言われるほど木材資源に恵まれている国ですが、実は戦前に多くの山が伐木され、禿山になっています。

戦後禿山に杉、ヒノキを植林し、現在では樹齢伐期を過ぎた状態になっているのもかかわらず放置されれています。

これは単純に価格の問題だけでなく日本の山特有の問題があります。

日本の山は個々に一族が受け継いでいることが多く、大規模法人化されていないため、安定供給及び効率化が進んでいません。

食料と異なり、山から伐木して簡単に搬出できるものではない為、機械と人出が必要となります。

伐木作業は、傾斜地の作業で、かなりの重労働になりますので、人出が足りない現状があります。

日本は急傾斜の土地であり、林道も狭く、搬出作業に労力と手間がかかる現状がります。

食料と異なり、国産というだけでは差別化が難しく、高価格化が難しい現状があります。

それ以外にも、外材のSPF材や米杉、米松のように種類がなく、杉、ヒノキばかりという現状もあり、単純に国産材が主流になることは難しいです。

当分は既存住宅を活用して住まいましょう。

チーフ